三億円少女ビギニング

昭和43年12月10日以降あまり日記は書かれてはいなかった。
年に数日、おばあちゃんが逝く年まで、ゆっくりゆっくり時を刻んでいた。
読み進めていくと私の生まれた日の日記を見つけた。

かわいい女の子。優しい子になりますように。
一つの希望と書いて一希。この子この名前を託そう。
純弥さんは最初は複雑そうな表情をしたけれど、
すぐに笑顔で良い名前だといってくれた。
ありがとう 純弥さん。