三億円少女ビギニング

私の中のおばあちゃんの思い出は変なイントネーションで言う「ありがとう」って笑ってるところ。
...遠くを見つめて悲しそうな横顔。
小さな頃、私がどうしたの?って聞くとなんでもないよって少し微笑んで答えた。
ちっとも何でもなさそうじゃないのに。
でも、今ならその訳が分る。
一希の傍らには1冊の古い日記帳があった。