仮面ライダー響鬼

響鬼最終回の感想をもうちょっと書いておこうかな。
大蛇編、明日夢と桐谷との和解、響鬼さんと明日夢の邂逅、昨日の最終回はこの3つのテーマを感じていた。
(邂逅の件は明日夢の将来医者になりたいって部分含む)
これだけを見ると大団円に見えるのだけれど、大蛇パートの部分が全くと言っていいほど無かったので、鬼の仕事を本気で目指している桐谷少年があの場にいて、その戦う様を見ているので、途中で逃げ出したように見える明日夢の事を許せなかっただろうと云う部分が、パネルシアターに乱入したあの時の彼とまったく一緒のように見えたのが残念でならない。きっと学校を辞めたのも、その部分が有ったからではなかろうか?と私は考える。
桐谷少年の本気度、弟子が一人になった事もあり、響鬼さんも本腰を入れて鍛えようとしているのだろう。以前なら学校に通う事を最低条件に出していたはずだしね。そういった部分の人物の経過が何も無いまま1年が過ぎましたとか言われてもまったく説得力が無い。
前回までのOPで、鬼が集合しているシーンがあったけれど、私含めた視聴者は
大挙する魔化魍にイブキもトドロキも翻弄され始め、魔化魍響鬼さんに!ってところで、いきなり炸裂するその魔化魍、そちらを振り向くイブキ・トドロキ、そして響鬼さん。
「お前らだけいいカッコしてんじゃねえぞ。」っと続々集結する鬼の面々。
「清めの儀式はイブキの仕事じゃなかったのか?響鬼」 
「それは...。」とイブキ。
「だったら、俺たちが手を貸してもなんも問題はないよな?」
大きくうなずき「じゃ、よろしくな   ハァッ!」 大地を清める儀式を再開する響鬼さん、その音に呼応するように戦闘を開始する鬼の皆さん。
清めの儀式が最終段階に入った所でちらつく大蛇の影、一向に減る気配の無い魔化魍達の群れ、鬼たちの限界も近づき、徐々に押され始める鬼達。
トドロキが攻撃を喰らい膝をつく、もうダメだと諦めかけ、止めをさそうと魔化魍が一撃を加えようとしたその時、
「何やってんだトドロキ!」 斬鬼さんが現れ、魔化魍を一蹴。
斬鬼さん...。」
「もう一人で立てるって言ってたよな、 あんまり心配かけるなよ。」と言いつつ、霞のように消える斬鬼さん。
「ありがとうございます、斬鬼さん。」涙ながらに言うトドロキ、「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」と気合一発再び立ち上がり戦う。
スローモーションで場面が流れ、トドロキの斬鬼さんへのモノローグ。
響鬼さんの音撃が最高潮に達し、大蛇の影も消え、魔化魍達も姿を消していった。
魔化魍の親玉格の2人はその様子を遠くで眺めて、儀式の終了を見届けると姿を消した。
この苛烈な戦いを一部始終見ていた桐谷は何かを競う為でなく、鬼になる事の本当の意味を知る。
って画が見たかったわけじゃない。(ッてちょっと長くなりすぎたが。)


明日夢の方にしたって、あの少女は多分亡くなったと思うんだけれど、そういう経験があり医者を目指すって方向になったと思うのよね。しかしそういう部分の描写がまったく無く、唐突に一年後になって、えっ?医者?何で?と思わずにはいられないと思う。
子供が土手から落ちて響鬼さんに助けを求める部分、彼にはまだ迷いや甘えが有ったと思う。結局、窮地を救ったのは桐谷だった。この部分は途中で逃げたやつと鍛え続けている者の対比としては有りだろう。この後の持田が魔化魍の親玉に攫われ救出に2人で向かい、鬼に変身する桐谷、一年で鬼に変身できるまでに至った事に明日夢は桐谷の努力を知っただろうし、空白の一年の間に勉強だけでなく、体の方も鍛えていたのは、気絶した桐谷を運ぶ部分の件でも桐谷も理解しての和解となるのだけれど、それに至るまでの過程が無いと、唐突過ぎて盛り上がりに欠ける。
途中、響鬼さんがイブキ・トドロキに明日夢のことについて問い詰められるが、あの辺は私の予想通りの響鬼さんの反応なので少し安心した。前回はこの辺で酷く反発している人が多かったのでね。
最後のクライマックスで明日夢響鬼さんとの邂逅、感動的ではあるんだけれどさ、正直意味が分かんないと言うか。
この部分だけでOKって言ってる人もいるけれど、心象として都合が良すぎるというか、上手く纏めようとして無理やり言ってるような印象しかないんだよね。最初に出会ったときから弟子みたいな事言ってたじゃん?何を見てそう思ったのかがよく分かんないんだよね。
途中で脚本家だかが変ったようなので、大本は変ってないんだけれど、細かいニュアンスが凄く変っているんじゃないのかな?ッて思えてならない。
初回放送から主人公は明日夢だったのが明白で、明日夢の成長の話だったはずなんだけれど、どこか焦点がぼやけて、最後の最後で軌道修正して無理やりとってつけたような最後の邂逅シーン。
大方の視聴者は打ち切り?って思っても仕方が無いでしょうね。
わざわざ今回の主役に細川さんを起用したのって、格好良い大人に憧れて、自分を磨き鍛えて成長する少年の話だったから、今までの二十歳そこそこの新人じゃなかっただろうに、なんだかな〜。
そんな風に感じていたので非常に残念で仕方が無いです。